Hello!ゆきナスです!
みなさん、意識的に呼吸をしてますか?
忙しい毎日を送っていると、ついつい呼吸が浅くなってしまいます。
なぜ呼吸が浅くなってしまうのか、、、?
疲労やストレス、緊張状態が続くと自立神経のバランスが乱れ、交感神経が優位となります。その影響で呼吸が浅く、早くなってしまうというわけです。
仕事や家事の合間に、呼吸に意識を向け、深呼吸をしてリラックスしましょう!
では今回の本題に移ります٩( ᐛ )و
摂食嚥下領域でも呼吸はもちろん大事ですが、特に咳嗽力が重要となってきます。
私たちは食べ物や飲み物が気管に入ってしまいそうになったら、咳をして侵入を防ごうとしますよね。この『咳』をする力が咳嗽力です!
加齢や嚥下障害の問題で咳嗽力が低下している方は誤嚥性肺炎を発症するリスクが高くなります。食べたい気持ちがあり、口から食べることができたとしても、誤嚥した時の対処法が確立していないと危険です。
嚥下に携わって10数年、、特に在宅に関わり始めてから思うこと。。。
誤嚥性肺炎を回避するためには予備力を底上げしておくことが大事だということです!
入院中に経口摂取が獲得できても、栄養状態がイマイチで低体重、座位姿勢も保てない体幹機能、咳嗽力も弱いとなれば、すぐに病院に逆戻りです。
せっかく退院できても、悲しい結末になってしまいます。
悲しい結末にならないように、予備力底上げ作戦を頑張りましょう!
今回のテーマは咳嗽力なので、咳嗽反射とメカニズム、呼吸機能を向上させるためのリハビリについてお話していきます!
咳嗽反射とメカニズム
咳嗽反射とは、、、
気道内の異物を排除する重要な生体防御反射です。上気道に対する様々な物理的、化学的あるいは炎症性刺激が原因となり、肺内の空気が音を伴って反射的に呼出される現象です。これらは気道内の分泌物や異物を除去するための肺の防御反応の一つと言えます。
誤嚥性肺炎にならないためには、強い咳をして誤嚥したものを出す必要があります。
強い咳をするためには、、、
①しっかり空気を吸う力
胸郭を広げ肺を膨らませ、たくさんの空気を取り込む
②声帯の機能が保たれていること(声帯の閉鎖)
声帯を閉じることで胸腔内圧を高める
③息を吐くための筋力が強いこと(爆発的な呼気力)
腹圧を高め、声帯を開き、力いっぱい咳込む
上記の3つのポイントを意識し、トレーニングすることが大事です。
次にそれぞれのポイントに沿ったリハビリ内容をご紹介していきます!
let’s呼吸リハ!
メジャーなトレーニングはサラッと流して、私がお勧めするトレーニングをじっくり説明したいと思います(๑˃̵ᴗ˂̵)では、いきましょう!
①吸気力をアップ
息をたくさん吸うためには胸郭や肋間筋、横隔膜の可動域や柔軟性を上げておく必要があります。
胸郭や肋間筋の柔軟性を向上させる運動としての有名どころはシルベスター法や体幹回旋運動です。
私がお勧めしていることは横隔膜や肋間筋のマッサージです。
呼吸筋である横隔膜や肋間筋をマッサージすることで、筋肉が緩み、胸郭の可動域が広がります。
そうすると、よりたくさんの空気を吸い込むことができるようになります。
肋間筋のマッサージは矢印で示している肋骨と肋骨の間に指を沿わせ、軽くさすります。凝り固まっていると痛みを強く感じる場合もあるので、優しくマッサージしましょう。
次に、、、横隔膜のマッサージは肋骨の一番下の逆V字に両手を沿え、親指以外の指を肋骨の中にグイッと入れ込む感じにします。中央部分から始め、外側に移動させていきます。
指を入れ込み→深呼吸、入れ込んで→深呼吸を繰り返していきます。結構痛いです>_<
②声帯の機能アップ
胸空内圧を高めるために声帯をしっかり閉じることが重要です。
声帯を閉じる訓練は、壁や机などを推しながら上半身に力を入れて強く発声するプッシングエクササイズ、重いものを引き寄せながら発声するプリングエクササイズがあります。その他、スタッカート発声【あっ・あっ・あっ】と短く切って声を出す訓練もあります。
③息を吐くための筋力アップ
力いっぱい息を吐き出すためには腹筋を鍛えることが必要です。
腹筋を鍛える運動は座位で両足を上げる、腿上げ、腰の回旋運動などです。
呼吸機能を高める訓練としては、口すぼめ呼吸、ブローイング、ストロー深呼吸などです。ここで紹介した訓練はストロー深呼吸です!
ストロー深呼吸は何かというと読んで字の如くストローを咥えて深呼吸をするというシンプルなもの!
現場ではよく巻き笛ブローイング(長息生活)を使用することが多い私ですが、、、
つい先日、呼吸リハの得意なPTにストローを用いた深呼吸を教えてもらったんです。自分でやってみたんですが、かなり苦しい。。。でも効果は絶大ではないかと感じました。
低コストで簡単、でも効果はある!今後の嚥下訓練でぜひ取り入れていきたいリハビリです!
さて、今回は咳嗽力に注目してお話をしてきました。何か一つでも役立てられる情報があれば幸いです。冒頭でお話しした誤嚥性肺炎を回避するための予備力底上げ作戦は他にもあるので、またの機会にお伝えできればなと考えております。
ではでは、次の投稿でお会いしましょう(°▽°)