Hello!ゆきナスです!
暑い日々が続きますね。年々夏の気温が高くなっている気がします。
福岡では連日35℃以上の猛暑日が予報されています。
夏季の訪問では高齢者の脱水や熱中症対策が重要課題となります。
室温調整や衣服の確認、食事が摂れているか、飲水量は足りているか等です。
高齢者は体温調節機能が低下しているため暑さを感じにくいです。
さらに認知症があることで、季節に合った衣服を着用することができない、エアコンをつけることができない、水分を摂っていない等、多くの訪問先で見受けられる光景です。
家族と同居していたとしても、飲水量が全く足りていないということもあります。
訪問看護師1年生の頃のエピソードをひとつ!
訪問看護師になって間もない頃の話。。。
お孫さんと同居していた90代の女性(以下、利用者さん)。お孫さんは住職で自宅はお寺でした。
体調管理とお薬管理の依頼で訪問看護の介入が始まりました。
初回訪問で利用者さんとお会いした時、かなり脱水があるなと思いました。
唇や口腔内が乾燥しており、うまく話すことができない状態でした。
活気がなく、食事も水分もあまり摂れていないとお孫さんがお話されました。
お孫さんに質問Q
「水分は1日にどれくらい飲まれていますか」
お孫さんの回答A
「これ(楽飲み)1杯ぐらいですかね」
この回答に対して、心の中で『はぁーーーーーーーーーー???』でした(笑)
楽飲み1杯って、、、少なっ!
楽飲み1杯は150〜200mlです。1日に150〜200mlだったら、そりゃあ元気もなくなります。
お孫さんに本人の好きな飲み物やアイス、ゼリー飲料などを積極的に促すようにお伝えさせていただきました。
人間に必要な水分量って、、、?
体内水分量(人体を構成している水分総量)
人体の60〜70%は水分で占められています。
高齢者になると50〜55%になります。体内水分量が少なため、体温調節がうまく働かず、暑さを感じにくくなります。そのため、熱中症のリスクが高まることにつながります。
1日に必要な水分量は体重から算出することができます✏︎
成人 35ml×体重(kg) 体重50kgで1750mlとなります!
高齢者
55〜65歳 30ml×体重(kg)
65歳以上 25ml×体重(kg)
心疾患や腎不全などで飲水制限がある方はこの限りではありません。
主治医に指示された水分量を守りましょう!
熱中症、脱水のチェックポイントと対策
ここでは熱中症と脱水の症状にどんなものがあるかと、その対策について見ていきましょう!
熱中症の症状
めまい、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返り、手足のしびれ、気分不快、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感など。
症状が進むと、体温上昇や意識障害、けいれんが出現します。
熱中症は重症度によってI度〜Ⅲ度に分類されています。
詳しくは厚生労働省や日本救急医学会のHPを覗いてみてください!
脱水の症状
口の渇き、尿の減少、肌や口の中の乾燥、立ちくらみ・めまい
頭痛、食欲不振、脱力感・全身倦怠感、血圧低下、頻脈など。
熱中症・脱水予防と対策
- 扇風機やエアコンで温度を調整
- 遮光カーテン、すだれ、打ち水を利用
- 室温をこまめに調整
- 暑さ指数(WBGT値)も参考に
- 日傘や帽子の着用
- 日陰の利用、こまめに休息
- 日中の外出を控える
- 通気性、吸湿性、速乾性のある衣服を着用する
- 保冷剤、氷、冷たいタオルなどで体を冷やす
- こまめに水分補給をし、脱水を防ぐ
- のどの渇きを感じなくてもこまめに水分補給をする
嚥下障害がある方のために。。。
嚥下障害があると、水分を摂ること自体に困難さを感じるため、なかなか積極的に摂ることができないのではないでしょうか。
普通の水分を摂ることが難しい方にはとろみ剤を使用して提供することが第一選択となります。しかし、とろみ剤を拒否される利用者さんも多数おられます。
ゼラチン、イナアガーを用いて調整したお茶やジュースのゼリー、市販のゼリー飲料を活用することもオススメです!
まだまだ気温が高い日が続きますが、熱中症や脱水に注意し、暑い夏を乗り切りましょう!
では、また次の投稿でお会いしましょう(^^)/~~~